|
もう数週間程前になるが、ネット古書店で清水文雄著『河の音』を購入した。
四六版上製でカバー付き、良い状態のもので1万円ちょっと。以前にもカバー無しが3~4千円で出ていたのを注文したことがあったが、すでに売り切れていた。
棟方志功が題字を提供していて、同じものをカバー、表紙、扉に使用している。
内容は国文学や教育に係わる短い感想文・随筆文風のものを集めたもの。
発行は一応「王朝文学の会」としているが、奥付には非売品としてあり、大学退官記念の自費出版のようである。友人知己に配ったものか。
清水文雄は中世文学を専門とする国文学者として、また学習院教授時代に三島由紀夫を見いだしたことでも有名。雑誌「文藝文化」を薄田善明らと創刊。この関係で棟方志功の知遇を得たものであろう。
志功装丁本で未集のものが少なくなってくると、こういったものにまで大枚をはたくことになる。
|
|